聖書について知りたいという声をちょいちょい
聞くので、今回は、聖書の大まかな流れを
ざっくりとまとめたいと思います。
各宗派によって、勿論解釈の違いはありますが
そこはほら日本人ですしね。
(あと、結構私の主観が入るので注意)
ざっくり大きくまとめておきます。
詳しく知りたい方は
聖書をぜひ読んでみてください。

とりあえず、これを知っていれば
宗教画見ても、なんとなくは理解できるかな〜とか
海外旅行で教会行ったときに
なんとなく楽しめるかな〜
程度に思っていただければ!
 


■キリスト誕生前に

キリスト教が生まれる前提として
ユダヤ教という宗教がありました。

唯一神ヤハウェを信仰するユダヤ人の宗教です。
元々は民族としてのユダヤ人という名称でしたが
ユダヤ教徒に改宗すれば、つまりユダヤ教徒になれば
その人はユダヤ人となります。
そして、ユダヤ教徒は改宗前の宗教がなんであれ
「改宗者を愛せ」という言葉もあり、
改宗すれば救いを得ることができます。


つまり……

土方歳三「俺がユダヤ教に改宗するとする」
近藤 勇「えっ」
土方歳三「すると俺はユダヤ人になるんだ」
近藤 勇「お前は多摩の……」
土方歳三「すまん勝っちゃん、俺はユダヤ人になってしまうんだ」

ということですね。
ただ、それは日本国民であるということとは別です。




閑話休題。

さて、そのユダヤ教からキリスト教が生まれます。
当時のユダヤ教はいろいろな宗派があり、当初イエスの布教も
その一宗派と思われていました。
ユダヤ教の思想の一つに「メシア信仰」と言うものがあり
イエスはまさにそれだと考えられました。

イエス・キリストのキリストは救世主という意味で、
イエスさんは救世主です、という信仰告白とも言えます。

ところで、アダムとイブって知ってますか?
アラブの一神教世界に於いて、神が最初に作った男と最初の伴侶です。
(中世の記述ではイブの前にリリスが最初の女として
土から形造られたというものがあります。創世記の一節の
解釈次第という部分です)

アダムとイブはエデンの園で裸で暮らしていました。
そこで事件は起こるのです。

蛇「なぁなぁ、あの赤い実(リンゴ)旨いから食ってみ?」
イブ「や、無理無理。だってアレ、神様食べちゃダメって言ってたもん」
蛇「それなぁ。美味しいから独り占めしたいだけちゃうん?」
イブ「マジで? んじゃ一口だけ食べてみようかな♪」
アダム「あ、なにしてんの?」
イブ「今からこれ食べてみよっかな、って。どう?」
アダム「えー、んじゃ一緒に食べよ」
(カリッモグモグシャリシャリ)

神様「こらっ! お前ら?!」
アダム「あのっ、これはその、神様が作ったイブに誘われたから(俺じゃなくて神様とイブが悪い!)」
イブ「へへへへ蛇が……」
神様「あーあ。お前ら今ちゃんと反省したら許してやったのにな。反省しなかったお前たちは追放じゃああああ」

と、言うわけで、二人は楽園を追放されます。
所謂失楽園ってやつですね。
このアダムとイブの神への裏切りが、人間の原罪と言われるものです。

■処女受胎

さて、イエスが生まれる頃。
ユダヤ人達は、幾多の困難を乗り越えた後
ローマ帝国の支配を受けつつも、自分たちの宗教を守っていました。
長いローマ帝国の歴史の中で、この頃は税金を多く支払えば
ユダヤ教徒である事を許可されていました。

イエスの母マリアナザレの大工ヨセフと結婚します。
でもその時すでにマリアは身籠っていました。
当時の律法(ユダヤの世界の宗教=ユダヤ教に則った法律)では
不義姦通と公表し離縁するべきでしたが、
ヨセフは優しかったので、
「あっ、俺の子じゃないの? でもバラすのかわいそうだし
こっそり離縁するから、こっそり生みなよ」

と密かに婚約を終えようとしていました。いいやつだ。

そんな時、ヨセフの夢に天使が現れて、
「オッケーオッケー大丈夫! アレね、神様の力だからそのまま結婚しちゃって」
と伝えます。
マリアは、と言うと、やっぱり身に覚えのない妊娠に
怯え悩んでいました。そらそーですよね。
性交渉した覚えがないのに妊娠ですもん。しかも当時僅か14歳。中学生ですよ。
(当時はその位で結婚するのが普通だった。平安貴族だってそうだったもんね)
不安におびえるマリアの前に、大天使ガブリエルが現れます。
「おめでとう、恵まれた方」そう告げ、神による受胎であることを伝えました。
このシーンは多くの絵画に好んで取り上げられるモティーフです。

絵を見るときのポイントはコチラ
・糸を紡ぐ、または読書をしている女性がマリア(必ずしもそれをしているわけではないが))
・羽をはやしているのが大天使ガブリエル
・純潔の象徴である白百合が置かれている、または天使が持っている

・天上からの光、または聖霊の鳩(鳩は父なる神の象徴)が描かれることが多く聖霊による受胎を暗示する

因みに、マリアの
受胎告知は他に「聖告」「生神女福音」(正教会では聖母マリアを生神女と呼びます)
「童貞聖マリアのお告げ」とも言われます。



■生まれたどー!

さて、有名な出産シーン。
厩で生まれたり、飼い葉桶の中に入っていたりするシーンは
割と知られていると思います。
では、どうしてお家ではなく、そんなところで生んだんでしょうか。

ちょうどイエスが生まれる頃、住民登録が行われていました。
当時の住民登録は家系の本家がある場所ですることになっていました。
ヨセフはダビデの一族だったのでベツレヘムに二人で向かいます。
そして、このベツレヘム、ダビデの一族、というのがとても重要でした。
と言うのも、「メシア」はダビデの村から生まれると言う予言が旧約聖書にあったからです。

二人はベツレヘムまで行きましたが、住民登録で帰村した人でごったがえし。
宿が埋まっていたので、宿の一階にある家畜がいるスペースに
泊まることになりました。臨月の妊婦を寒空の下に放置するわけにはいかないですしね。

で、急に産気づいたのでしょうか。そこで産んじゃいます。マリア様すげえ。さすが若いだけあるね。
生まれた赤子は飼い葉桶の中に寝かせられます。
そこへ東方の三博士(三賢人)と今では一般的に呼ばれる、三人の占星術師が登場。イエスを拝みます。
彼らは空の星だか占いかなにかでメシアが生まれると知ったそうです。メシアへの捧げものとして
乳香(神に捧げるお香とされていた)、没薬(薬として使われていた事から「救世主」の意味、
または、死体に塗られる事からキリストの死を暗示、と両方の説がある)黄金(キリストの天地の栄華)を渡します。
実は聖書には何人の博士が訪れたかは明記されていないのですが
この捧げものの種類から、三人、と想定されています。


さてここで、この時のユダヤ人地区の為政者はヘロデ(大)王という人でした。
この博士たち、イエスの元へ来る前に、うっかりヘロデ王に「メシア生まれた〜?」なんて
聞きに言っちゃったもんだからさあ大変。
ヘロデはユダヤの王が新たに生まれたら、自分の立場が危うくなると思い、
ベツレヘムの二歳以下の男児を虐殺しました。これが幼児虐殺と呼ばれる事件で
ルーベンスなどは好んで描きました。
三博士たちは、自分たちがうっかりヘロデにメシア誕生とか言っちゃったくせに、
夢のお告げでヘロデには何も言わないでさっさと東方に帰ってしまいます。
マリアとヨセフも天使の指示でエジプトへと逃げます。

長くなってきたのでまとめると

ヨセフ「戸籍登録しないとだから本家戻ろう」
マリア「あっちゃー。宿いっぱいだわ。産まれそうだし困ったわー」
ヨセフ「とりあえず家畜小屋にいて良いって言われたからそこで産んで」
イエス「オギャー」

三博士「すいませんー。なんかメシア産まれるみたいなんですが」
ヘロデ「マジで? そりゃあやかりたいから産まれたら教えてよ(殺さないとヤベーわ)」

三博士「あ、この方がメシア!! はは〜っ。供物を捧げます」
天使 「三博士はヘロデのところ戻っちゃだめ! そっちの夫婦はイエスを連れてエジプト行きなさい」
ヘロデ「ぐぬぬ。メシアがどの子かわからん! いいやもういっそ二歳以下の男は全部殺しておけ!」
天使 「この子たちはイエスの為の最初の殉教者です」

という具合。
天使パワーで子供殺さないで済むようにしてくれれば良いんだけど
そこは、神様の予言の実現ってことが大切みたいで。

因みに、新約聖書には誕生日は明記されていません。
現在クリスマスと言われている日は、西洋で元々冬至のお祭りだった日
そのままイエスの誕生日とされたのではないかと言われています、


■洗礼

さて、嬰児殺しのヘロデ大王が死に、
天使の導きによりイエス一家はイスラエルへと戻ります。
イスラエルのナザレという村で30歳までを過ごします。
緑深い美しい村で若きイエスは過ごされた、なんて
聖歌にも歌われています。
当時は14.5歳で結婚するのですが、30過ぎても
結婚をしないイエスはきっと肩身が狭かったでしょうね。
30になると、ヨルダン川で洗礼をしているヨハネ(イエスの親戚と言われている)
によって、イエスは洗礼をうけます。
因みにこのヨハネは「預言者(またはバブテスマの)ヨハネ」でイエスの十二使徒のヨハネとは別人です。
サロメ(※)により首を所望されたヨハネと同一人物です。

(※)サロメとは……
イエスを殺そうとしたヘロデ王の息子のヘロデ領主(王と名乗ることを許されなかった)は
異母兄の妻ヘロディアと結婚しました。
ヨハネは、それは姦淫の罪だと指摘したので、怒ったヘロデ領主に囚われ投獄されます。
さてサロメはヘロディアと前の夫の間の娘です。ヘロデ領主の誕生日に、お祝いの舞を踊り
喜んだヘロデ領主は、何でも欲しいものあげちゃうよ〜、とハイテンション。
そこへ、サロメの母親ヘロディアは自分の再婚を非難したヨハネの首を所望するよう
サロメに指示をします。
困ったのはヘロデ領主。投獄したは良いものの、民衆人気はあるし、なんとなく
本物の預言者っぽいから殺すのはちょっと、と思っていたのです。
とは言え、望みをかなえちゃる的にでかく出た手前、言葉を翻すこともできず
ヨハネを牢の中で斬首し、首を持ってこさせます。
盆にのせられたヨハネの首を、ヘロディアへと渡します。



旧約聖書には、メシアの前に現れ、メシアの救世の道を整える者についての記述があります。
洗礼活動をメインにし、終末に備えるというヨセフの教えはわかりやすく、民衆の人気でした。
(浄土真宗が「南無阿弥陀仏」と唱えれば浄土に行ける、みたいなわかりやすさがあったのでしょうね)
イエスもその人気を聞きつけて、荒野で洗礼と修業と宣教活動に励むヨハネの元へ
洗礼を受けに行ったのです。
「あっ、洗礼受けさせてよ」
「いえいえいえいえとんでもない! あなた様に私は洗礼していただく立場です」
「いやでも、ここで洗礼受けることが正しいことなんですわ」
的なやりとりが聖書には記載されています。
(正しいこと=予言の成就)
ヨハネの洗礼を受けた後、天が開けて(良く使われる表現)鳩が舞い降り、
「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」
という神様の声が聞こえ、イエスのキリストとしての人生が始まるのです。
この鳩は父なる聖霊の事を差し、キリスト教では良く出てくるので
覚えておくとちょっと一ミリくらいは役に立ちます。

因みに、ヨハネが周りに集まった群衆に「まむしの子ら、回心しなさい」と言うシーンがあります。
このまむしの子と言う表現は、旧約聖書に由来する当時の悪口の定型句でした。
お前のかーちゃんでーべそ、みたいなもんですね。この表現はこの後長く西洋で使われ、
シェイクスピアでも使われています。

サロメのシーンや、イエスの洗礼のシーン、ヨハネが荒野で宣教するシーンなどは
好んで絵画に描かれます。
また、イエスの道を耕す者として、東西教会で重要視されており、しばしば
イエスの左右に、聖母マリアと対を成して描かれます。

ヨハネと見抜く小道具(これをアトリビュート、または持物=ジブツと呼びます)
・衣装だとらくだの毛の皮衣
・「Ecce, Agnus Dei」(見よ、神の子羊)という文字が十字架に結んだリボンの上に
・斧を添えた切り株(悔い改めを象徴する)
・杖状の細長い十字架(葦で描かれることが多い)



■さてパーティを集めるか

ヨハネから洗礼を受け、神の子としての人生を歩み始めたイエスは
先ずその荒野で40日間の断食をします。
その間悪魔から3つの誘惑を受けますが、聖書の言葉で退け誘惑に勝ちます。
「退けサタン!」
的な言葉は良く見聞きしますね。

そこからイエスの宣教活動が始まります。と、なると仲間が欲しいですね。
あれです。パーティを組む必要ってやつです。
有名な十二使徒がパーティのメインです。

名前が似てたりかぶってたりしてワケがわからないので
覚える必要はまったくありませんが、一応出しておきますね。


シモン・ペトロ/アンデレ(兄弟。漁師で「人間を獲る漁師になりなさい」ってイエスに勧誘される)
大ヤコブ/ヨハネ(兄弟。ヨハネは最後まで生き残った弟子。「主に愛された弟子」とか言っちゃうアレ)
フィリポ
バルトロマイ(ナタナエルと同一実人物?)
マタイ(元徴税人)
トマス(イエスの傷に指突っ込んだ人)
小ヤコブ
タダイ(ユダという名前もあるが、イスカリオテのユダと区別するためにタダイと呼ぶ。西方教会ではユダという名に祈りを捧げることを避けるため軽視)
熱心党のシモン(他の使徒の一人のシモンとは別人。西方教会ではイエスの親戚のシモンと同一視)
マティア(イスカリオテのユダの後釜)
ユダ(イスカリオテのユダ。裏切り者)



徐々にパーティを集めつつ、ほうぼうで
説教をしては信者を増やし、わらわらと一緒に移動していきます。
そんな中で初めての奇跡を起こすのです。


■はじめて〜の〜奇跡〜(歌:あんしんパパ)

ガリラヤのカナという場所で婚宴がありました。
イエス、弟子、そして母マリアが招待されていたのですが
途中で葡萄酒がなくなってしまいます。
母マリアは「葡萄酒がなくなっちゃったのよ」とイエスに言いますが
イエスは冷たいもので「女よ、それが私と何の関係があるのか。私の時はまだ来ていない」
なんて言って突っぱねます。
いやいやいやいや、お母さんのこと「女よ」って酷くない?!
とは言え、イエスは父なる神の子供だから、地上の母親は関係ないのでしょう。

それを母マリアはわかっていました。
だって、性行なしにできて、天使から神の子だって言われてるんですもん。
あー、ちょっと違うよね〜、ってなるわな。
でも出産の痛みは伴うわけで、それって切ない系。
ですが、実はマリアはイエスの信者にもなっているので
婚宴で下働きしている人たちに、
「何であってもその命ずるごとくにしなさい」
なんて言うのです。

実はこれは大切な一節なのです。
下働きの人たちは命令をされて動きます。
「私たちは何をすれば良いのでしょうか。何でも命じてください」
イエスにそう言った事でしょう。そこでイエスはこう答えます。
「水をカメに満たしなさい」

水瓶は、ユダヤの清めの礼(外から入る時に使う手水)に従って
決まったサイズのものが6個並べられていました。
彼らは言われたとおりバンバン満たします。
そこで大切なのは「杯を満たす」ことです。
(杯が満ちる=時が満ちる)
満杯になるとイエスは「これを持っていきなさい」と命じます。

下働きの人たちは、いつの間にかワインに変わっていた水を、
いやワインを、婚宴を采配する人へ持っていきます。
その人はワインを舐めて「普通は良いワインを最初に出して
皆が酔っぱらってワケわからなくなったら安いのにするのに
こんな良いのを最後まで用意しているとは、アッパレじゃ!」
なんて
新郎に伝えたそうです。

これがイエスが最初に行った奇跡です。
聖書的には結婚式、という部分にも意味があります。
と言うのも、結婚とは聖書の中では神様とイスラエル、もしくは
キリストと教会の関係を指すからです。
イスラエルは神様の花嫁、教会はキリストの花嫁と言われます。
因みに私の嫁はアキラとセバスチャンです(どうでもいい)


長い! ワケわからんわ! となったところで恒例の。

マリア「あっ、ワイン足りないんだけど」
イエス「女よそれが何の関係が」
マリア「いやだってイエスの十二使徒めっちゃ飲んでるでしょ。関係あるでしょ」
イエス「いやまだ時は満ちてないから……」
マリア「オッケオッケ。そのうちどうにかしてくれるのね。みなさーん、この人のいう事聞いてね」
使用人「おお、私たちにご命令をなんなりと」
イエス「(マジで?! こんな期待に満ちた目をされたらやるしかないじゃん)カメに水を満たしなさい(キリッ」
使用人「うおおおおお! なんか良くわからないけど水がワインになった!」
イエス「それを采配人のところに持っていきなさい」
使用人「すっげすっげ。これ奇跡じゃん?! あの人神様じゃん?!」
采配人「(ペロッ)これは……! めっちゃいい酒じゃん。やるなこの新郎!」

と言う感じです。


■他にも説教したり奇跡起こしたり

最初の奇跡はがっつり書きましたが、全部解説してたら大変なので
ここからは大枠だけ。

イエスの元には、悪魔がついていたり、体の不自由な方や
ライ病※(ハンセン病)、中風の患者などが訪れては
悪魔を払ったり病を癒したりしています。
※聖書の表現の為、ママ記載。

これは、その病が何であるかというよりも、
ユダヤの社会で虐げられてきた弱者(律法を守らないからそうなっている、という
考え方をされていました)も、信仰があれば保護されるということ、
そしてそうした人たちを愛することが天国への道となること
などを説いているわけですね。

さらに、嵐の湖を穏やかにしたり、水上を歩いたり
少しの魚とパンをガンガン増やして5000人に分け与えたり、という奇跡をおこし
口先だけじゃなくて本当に神様の子なんだよ、というアピールをします。


ここで面白いのが、神の御心のままに、という
考え方です。
この考え方はキリスト教だけではなく、他のアブラハムの宗教(ユダヤ教、イスラム教)も
同じように考えます

マルタとマリアという姉妹の話があります。
イエスがやってきた時に、姉のマルタは、イエスをもてなす為に
一生懸命台所仕事をします。一方妹のマリアは
何もせず、ただイエスのそばでイエスの話を聞いていました。
マルタはムカついて、イエスに言います。
「ちょっとその子働かせてよ」
するとイエスは「お前さんはいろいろ考えすぎだよ。マリアは
ベストな事をチョイスしたんだから、それ取り上げられないんだ」

的な事を言います。

えーっ、なんで怒られなくちゃいけないのさ、って思うけれど
これは実はマルタはマルタの性分を尊重すれば良いし、、
マリアはマリアの性分を弁えた行動を尊重すれば良い、ということなんですね。
そう。マリアはトロくてマルタは良く動く「性格」=神様が決められたこと
なんです。
だからイエスは、神様がお決めになった性分を尊重しなさい、と言ったのですね。


■不穏な動き

そうやって説教をしたり奇跡をおこしたりしながら、
信者を増やしていったイエスですが、時にはユダヤ教の律法学者
(ユダヤ教の決まりのことを律法と言います)と
まあ簡単に言えば口論になったりもしました。

有名な話は「カエサルのものはカエサルに」という話です。
わかりやすくまとめてみますね。

律法学者「なぁなぁ、イエスさんは誰彼憚らずに教えを説いているけど、俺っちにも教えてくんね?」
イエス 「ふむ。なんですかな」
律法学者「神の御心のままに、と言うけど、実際俺たちはローマに支配されててカエサル(支配者)に税を納めないといけないじゃん。これって納めないといけないの?」
イエス 「(うっわー、きたよきたよ。これで納めなくていいって言えば反逆罪になるし、納めろって言ったら矛盾だって突いてくるやつだよ)」
律法学者「どうなのどうなの?」
イエス 「税に出すコインを出しなさいよ」
律法学者「うん? これ?」
イエス 「そこに描かれてるのは誰?」
律法学者「カエサルだけど」
イエス 「んじゃ、神様のものは神様に返して、カエサルのものはカエサルに納めなよ(キリッ」


律法学者は宗教的リーダーでもあります。
彼らは新たなる宗教のリーダーが出てきて、民衆の心を掴んでいくことに
不安を覚えていき、どうにかして面目を潰し、人気を下げようとしていました。

それもなかなかうまくいかないうち、遂に
あの人を買収することにしたのです。

■最後の晩餐

これは有名なので知っている人も多いですよね。
簡単に言えば、イエスが死ぬ前に十二使徒とした晩餐のことです。
正教会では最後の晩餐ではなく「機密制定の晩餐」と言います。
復活の後にもお食事をしているので最後ではない、という主張からです。
まあその辺は置いておくとして。

この晩餐の席でイエスは
・一人が裏切り
・イエスの受難の際に弟子たちが逃げ散る
・ペトロは鶏が鳴く前に三度イエスを知らないと言う

と予言します。

そうして、パンとワインを
「私の体」「私の血」として弟子たちに分け与えます。

この日は西方教会では過越の祭りの当日の食事ととらえ
パンは種を入れない無発酵パン
東方教会では過越しの祭りの前日ととらえ
種入りの発酵パンを聖餐式で用います。
※過越しの祭り(すぎこしのまつり)とは、旧約聖書の時代
エジプトで長く奴隷として苦しめられてきたユダヤ人を
救うべく、神様がエジプトに十の災いをもたらします。
その十番目が、人間から家畜まですべての初子を撃つというもので
ユダヤの民は戸口に印をつけておけば、殺らないよ! とお告げがあったのです。
なので、ユダヤ人は皆扉に印をつけたので、何事もなく過ぎこせた! というお祭りです。
神様が直接ユダヤの民を守ってくれた方が手っ取り早いと思っちゃうけど
そこはそれなんでしょうね。



さて、お食事をしているとイエスがユダに「しようとしていることを今しなさい」
伝えます。その言葉に、ユダはその場を出て行き、その後役人が入ってきてイエスを
捕えてしまいます。
そう、ユダは銀貨三十枚でイエスを売ったのです。
このユダはイスカリオテのユダと呼ばれており、今ではこのイスカリオテという言葉に
裏切り者、という意味を持たせることもあります。
石田純一と言えば不倫、みたいなものか(ちょっと違う)
役人に連れ去られるイエスを見て、ユダは後悔をします。
後悔して、銀貨を返しに行きますが拒否られます。
そして悲しさのあまり、自殺してしまいます。あーあ……。
実はこのユダについても、彼が裏切ることも含めて神の御心、イエスを神の子たらしめる
為の必要悪であったと最近では考えられるようになりました。
とんだ役回りですよね……。


■十字架までの道

さて、囚われのイエスです。
時のローマ総督ピラトは、イエスをそんなに悪い人とは思っていませんでした。
そこで、イエスを救うため、民衆に「死刑囚とイエスどっちかを釈放するよ! どっちにする?」
問いただします。彼はここでイエスが救われると思っていました。

駄菓子菓子!

なんと民衆はイエスを釈放することを望まなかったのです。
どうしてなんでしょうね。

実はピラトはユダヤ人たちとの折り合いの為に、
鞭打ちで手を打たないか、とまで言っているのです。でも、民衆はそれでは満足しなかった。
そうして、イエスはユダヤ人の手で十字架へと送られてしまいます。

因みに、ユダヤの処刑法は石をぶつけて殺す方法です。
この十字架刑は、ローマの処刑法であまりの残酷さに反逆者のみに限定され
ローマ市民権を持っている人は免除されていました。
つまり、イエスはユダヤ人の手で、ユダヤ人に対する処刑法ではない方法で殺されたのです。

磔刑と決まると、見せしめのために、十字架を自分で運ばされます。
イエスはその前に鞭打ちまでされているので、もうボロボロです。
刑場は「ゴルゴダの丘」
そこまでの道を「ヴィア・ドロローサ(苦難の道)」または「ヴィア・クルキス(十字架の道)」
呼びます。
途中で母マリアと出会ったとされますが、聖書には記載されていません。
ですが、出会ったとされる教会はあります(現在閉鎖されています)

途中で通りすがりの人が十字架を少し背負ったりします(キレネ人シモン)。
弟子たちは蜘蛛の子を散らして逃げたのに、女性はそばに付き添うんですねぇ(嫌味)

その後、ヴェロニカという女性がイエスの顔に流れる血や汗をぬぐいます。この女性は
以前イエスに病を癒してもらった女性です。
このヴェロニカの布には、イエスの顔が浮かび上がったそうです。怖いだろフツーに考えて。
その布に触れると難病が治ると言われており、現在はサン・ピエトロ大聖堂に安置されています。


刑場につくと、イエスの衣服は死刑執行人たちによって奪われます。
それも、くじを引いて分け合ったというのです。
遂に十字架を打ち立てられ、イエスはそこに磔にされます。
頭上にはいばらの冠と「ユダヤ人の王」という文字。その文字はピラトによって
書かれました。ユダヤ人たちは「ユダヤ人の王と名乗っていた」と書いてくれと言いますが
ピラトは断固拒否します。ここに、ピラトの小さな仕返しを見ることができます。
「お前たちの王をお前たちの手で殺したんだ」
と言いたいのでしょうね。
もう一つの視点としては、磔刑はローマへの反逆者への罪です。
つまり、ユダヤ人の王=ローマ支配への反逆、という意味を持たせたかったという大義名分です。

磔刑は手足に釘を打ち付け、体を支えられなくなって窒息死するという苦しみを伴うもので
ひどい時には48時間くらい苦しみが続くそうです。ヒイイイイイイ。
イエスは最期にこう叫びます。

「エリ・エリ・レマ・サバクタニ?」(神よ、神よ、なぜ私を見捨てられたか?)

そして息を引き取ります。
イエスが息を引き取ると、神殿の垂れ幕が真っ二つに裂け(ユダヤ人と他の人種の垣根を消した)
地震が起きて岩が裂けると墓が開き眠りについていた多くの聖なるものの体が生き返った。
(ここで、イエスの血がアダムへと滴り、原罪の贖罪が成立された)
それを見て死刑執行人(=異教徒であるローマ兵)が「この人は本当に神の子であった」と
口にします。

因みに、本当に死んだか確認した矢を「ロンギヌスの矢」と言います。
(ロンギヌスさんが矢を刺した)

いやあ壮絶ですね。

時にピエタ、という名称を聞いたことありませんか?
ミケランジェロの作品が有名ですが、この「ピエタ」とは
十字架から降ろされたイエスに母マリアが
別れを告げる場面で、好んで描かれたり掘られたりしました。


■ふっかーつ!

そろそろ飽きてきたでしょ?
でも大丈夫! これで最後です。ハイライト、復活です!

十字架にかけられたイエス。その遺骸はユダヤ人として処理をされました。
そうしてお墓に入れたのですが……。

安息日の後、マグダラのマリア(イエスの奥さんと目されています)
ヤコブの母マリアなどなどの女性たち
イエスの体に香油を塗ろうとお墓に行きます。
お墓の入り口には大きな石が扉となって塞いでいたのですが、
それがシュっと開かれて、天使が「ここにイエスはいないよーん。復活しちゃったからね!」
彼女たちに伝えるのです。
うっひょ〜。
そこから感動の復活劇です。

女性たちは、隠れ家に篭っている男ども男性使徒達に
ちょっとあんたたち! イエス様蘇ったよ!
と伝えますが、信じません。男ってやつぁ……。
ですが、彼らの前にイエスが現れると、漸く信じます。
(トマスに至っては信じないで、イエスがロンギヌスに刺された槍の跡や十字架の釘の跡に指を突っ込んで信じたという……)

最後にイエスは「福音を伝えて信仰を広げるとイイヨ! 信じる者は救われるヨ!」と
伝えると天に召され神の右へと座られたそうな。


この後、十二使徒は世界中に福音を告げ
キリスト教は広がっていきます。
その福音、そして言行録を取りまとめた
イエスの教えが新約聖書となります。
因みに、福音書のうちの「ルカによる福音書」は女性たちが
イエスへの深い信仰を持っていたことが良く描かれています。
(ので、キリスト教の女子校の授業では特に取り上げられます)

私の偏見が強く入った大筋だったので
興味をもたれたらちゃんとした聖書を是非御覧くださいw

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